奈良漬の歴史
奈良の特産品をご案内致します。
奈良には奈良漬を始め、吉野葛、三輪素麺、刀根早生(大和の柿)、柿の葉寿司などの名産品がたくさんございます。
奈良観光には奈良の特産品をどうぞお召し上がり下さい。
大和の人は漬物のことを「つけもん」、または丁寧に「おつけもん」と言います。
奈良の特産品である奈良漬は粕漬でございます。奈良は古くから銘酒の産地で、酒粕の味もまた美味といわれ、粕漬が早くから作られていたので、 奈良以外の土地で粕漬が作られても奈良漬といわれるようになりました。それ以後、奈良漬は粕漬の代名詞になったわけです。
奈良漬と三輪そうめんを使った料理「菊麹漬け」と旅館大正楼の中庭。
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歴史上の人物に愛された粕漬の醍醐味
奈良漬の作り方
奈良漬の代表的な白ウリの作り方を少しご案内致します。
白ウリを縦半分に切って中核を完全に取り去ります。塩を振り込み、3~4時間日に当てて乾かし、溶解した塩水を捨てて酒粕に漬けます。
酒粕には塩を練り混ぜ、粕1合にウリ2つの割合で用意し、漬け桶にウリを仰向けに並べて粕を詰めます。
漬け桶に水気がたまるとウリの歯切れが悪くなるので、色々と工夫されています。
茄子や胡瓜は塩漬けにして重石をかけ、水が上がれば1日天日干しにして粕に漬けます。
1年ごとに粕を新しく取り替えて3年目には、べっこう色をした本漬になります。夏になるとウリの早漬けが食せますが、これは1回目の粕漬です。
奈良でしか味わえない粕漬ですね。
秀吉や家康も好んだ奈良漬の味
歴史的にも奈良漬に関するエピソードは幾つかございます。
桃山時代に豊臣秀吉が京都で大茶会を催した際、茶事に香の物として奈良の粕漬を用い、好評を得たといわれています。
また徳川家康が大坂冬の陣の出陣の折に奈良に泊り、奈良漬を賞味して陣営より多量の注文をしたとも伝えられています。