京間は関西地方を中心に普及する畳
ゆったりとした大正楼客室の京間をご案内申し上げます。
京間といえば、町家が思い浮かびます。町家の再生プロジェクトは話題になっていますよね。 畳の広さは全国で違いがあり、関西を中心に中国、四国地方では京間が普及しています。
上から順に江戸間、中京間、京間の畳と、京間仕様の大正楼客室。
畳の種類と場所
畳の大きさに日本の歴史を見る
重ねると大きさの違いがはっきり分かります。畳の使用が広がった16世紀末、建物の柱間寸法を畳を基準にして決める「畳割法」が出来ました。 1人が寝転がれる大きさの規格品である畳を基準に使えば、部屋の広さがイメージしやすいですよね。
当時の畳といえば「京間畳」だったので、太閤検地で近畿を中心に広がっていったと云われます。
江戸間は上の写真で最も小さい畳ですが、これは江戸幕府が検地の際に税金を多く徴収するために、京間の柱間より小さい柱間を基準にしたためです。
京間の畳が敷かれた大正楼客室と、客室から望む中庭風景。
京間と江戸間の中間のサイズが名古屋周辺で使われている中京間ということになります。畳の広さには税金が絡んでいたんですね。
茶室に利用されるゆったりサイズの京間
京間が幅を利かせている分野には茶室があります。
畳のへりに茶わんを置くようなこともなく、座っている人の後ろを人がゆとりを持って通れる大きさということで、東京の茶室でも京間が使われています。