光明皇后創建の法華寺
奈良の法華寺を観光案内致します。
法華寺は平城宮跡や海龍王寺にほど近い場所にあり、聖武天皇の皇后として知られる光明皇后の創建になります。光明皇后の 父に当たる権力者・藤原不比等の邸宅跡に建立されています。
天平13年(741)に聖武天皇によって国分寺・国分尼寺建立の詔が出されます。
総国分尼寺の法華寺
国宝十一面観音立像と天平のサウナからふろ
総国分寺の東大寺に対し、法華寺は諸国の国分尼寺を総括する総国分尼寺とされ、「法華滅罪之寺」あるいは「氷室御所」と呼ばれていました。
ご本尊の国宝十一面観音立像の他にも、初夏の杜若(かきつばた)、重文の維摩居士像、天平のサウナと評される浴室(からふろ)等、
見所のたくさんあるお寺として人気を誇ります。
本堂に安置される十一面観音立像と、天平のサウナと呼ばれる浴室(からふろ)。
国宝の十一面観音立像のモデルは光明皇后ご自身ではないかと云われています。天竺の名彫刻家・文答師(もんどうし)の作と
伝えられ、グラマラスな体のラインや目鼻立ちのはっきりしたお顔立ちが印象的です。
普段は秘仏となっていますが、春や秋に加え、6月上旬頃にも特別拝観期間が設けられていますので、仏像ファンの方は是非
チェックしておきたいところです。
鐘楼の東北にある浴室(からふろ)は、光明皇后が造らせた昔のサウナ施設として有名です。
屋外の釜で湯を沸かし、室内に水蒸気を取り込む設計が施されています。からふろは貧しい人々に開放され、 1,000人もの人々が垢を流したそうです。そして、千人目の入浴者が仏に変わったと今に伝えられています。慈悲深い 光明皇后の逸話が残された必見スポットですね。
法華寺の拝観料・駐車場・アクセス案内
法華寺の拝観料は500円。本尊特別開扉期間中は700円、庭園・華楽園は500円。
駐車場は無料で、50台ほど収容可能です。
法華寺へのアクセスは、JR・近鉄奈良駅よりバス航空自衛隊・西大寺行き法華寺前下車徒歩3分となっています。
国道24号線から西の方にあり、一条高校の角を西へ曲がって少し進んだ所に位置しています。