三輪山の麓の恵比須神社にお参り
三輪の初えびすの前日に当たる2月5日、全国各地の豪商たちが三輪坐恵比須神社に集まり、その年の穀類の相場を決めたと言い伝えられます。 相場は神様の神託によって決められました。豪商たちはその日、神社に泊まり込んで神様からのインスピレーションを受けたとされます。
事代主命を祀る恵比須神社ですが、言葉を授ける神様としても崇め奉られます。
人生の岐路に立ち、悩み事の多い時には三輪坐恵比須神社の御神徳にすがってみるのもおすすめです。神託によって、何かの閃きが生まれるかもしれません。
商売繁盛の神様であると同時に、インスピレーションを与えてくれる神様でもある恵比須様。当館大正楼からも、徒歩1分ほどの場所に位置しています。
恵比須神社拝殿と、恵比須神社伝来の菊花石。
三輪坐恵比須神社の見所
特別天然記念物の菊花石
三輪坐恵比須神社の宮司さんのお計らいで、参集殿の中をご案内頂きました。
床の間に飾られているパワーストーンに目が釘付けになります。「阿迦久羅石尊 特別天然記念物 菊花石」と書かれています。宮司さんによると、これは自然の石なんだ
そうで、人工的に菊の文様が描かれているわけではありません。菊の文様といえば、天皇家に伝わる十六菊花紋に見られるように、大変格式の高い文様として知られます。
貴重な石を見学させて頂き、新たな観光名所としてのポテンシャルを感じました。
拝殿の中では、結婚式も執り行われています。
三輪山の麓の大美和の杜展望台は「縁結びの聖地」として認定されています。三輪山神話でも知られるように、ここ三輪の地は縁結びの神様が宿る町として知られます。
三輪坐恵比須神社を舞台とした結婚式のロケーション撮影も随時承っております。
三輪坐恵比須神社の御神影と、神紋の三つ蔓柏。
神社に伝わる木版画の掛け軸を、特別に宮司さんに広げて頂きました。正真正銘の本物の恵比須様の御神影です。
すっかりおなじみの福々しい恵比須様のお姿ですが、本物の御神影を前にすると、自然と背筋が真っすぐに伸びてしまいます。
御神影の掛け軸に書かれた由緒
恵比須様の御神影の上の方に、三輪坐恵比須神社の由緒と、その徳を称えた賛が書かれています。以下、少しだけ抜粋させて頂きます。
「当神社のご祭神は事代主命にましまして往古より日本最初市場の神と崇め奉り、ここ大和の国三輪の里に鎮まりますなり。そもそもこの大神は大国主の大神の和魂にます。 三輪山に鎮まり給う官幣大社大神神社と称賛る大物主の大神の御子にして、御父の命に従ひまして天下を造り、また御功徳は申も更なり。」
御神紋の三つ蔓柏は、三つ柏の変形ですね。
柏餅でもおなじみの柏の葉は、食器の無い時代にはお皿代わりに使われていました。古来神社などでも頻繁に使用されていた歴史が伺えます。