飛鳥寺式伽藍配置を偲ぶ
飛鳥観光の人気スポット飛鳥寺をご案内致します。
小さな寺院ではありますが、当館にご宿泊頂いた数多くのお客様が飛鳥寺に参拝されています。歴史の教科書でも学んだ アルカイックスマイルの微笑をたたえる飛鳥大仏がお目当てのようですが、飛鳥大仏以外にも、瓦や伽藍配置などの見所が たくさん用意されています。飛鳥資料館や奈良県立万葉文化館にも程近く、雨の日の屋内観光のお立ち寄りスポットと してもおすすめです。
日本初の本格的寺院として知られる飛鳥寺は、仏教を保護した蘇我馬子によって創建されました。
今では安居院が建つのみですが、飛鳥寺創建時の伽藍配置は実に立派なものでした。
塔を中心にして東西北に3つの金堂が配され、その周りを回廊が囲み、回廊の北には講堂を持つ壮大な伽藍を誇っていました。
この伽藍配置は、後世には見られない独特の様式であり、「飛鳥寺式伽藍配置」と呼ばれます。
飛鳥大仏(釈迦如来坐像)と、飛鳥寺山門。
飛鳥寺の見所
飛鳥寺のご本尊・飛鳥大仏を拝観
飛鳥寺のご本尊は釈迦如来坐像。通称「飛鳥大仏」と呼ばれます。
歴史は遡って606年、推古天皇が止利仏師に造らせた日本最古の仏像です。二度の火災により覆われていた金は剥がれ落ちていますが、 顔の一部や左耳、右手の人差し指・中指・薬指は当初のまま残されています。杏仁形の目、アルカイックスマイルなど、随所に大陸の影響を感じさせる仏様です。
飛鳥大仏は釈迦如来ですので、悟りを開いている仏様ということになります。
面長の顔立ちは日本の仏像にはあまり見られない特徴です。飛鳥寺の方にお伺いすると、飛鳥大仏はインド人を模しているとのことです。
屋根の無い露天で、風雨にさらされていた時期もあったと伝えられる飛鳥大仏。貴重な仏像が飛鳥寺には安置されています。
甘樫丘展望台から望む飛鳥寺の風景
甘樫丘の展望台から飛鳥寺を望みます。
飛鳥大仏が安置されている本堂の屋根が見えますね。甘樫丘からは大和三山(畝傍山・耳成山・香久山)や三輪山、生駒山、二上山、葛城山、金剛山なども望むことができます。 飛鳥の絶景スポットとしてイチ押しです。飛鳥寺のすぐ西には蘇我入鹿の首塚(五輪塔)が建てられています。
飛鳥寺の東には真神ヶ原が広がり、飛鳥を象徴するのどかな田園風景が続きます。作家の五木寛之氏が朝鮮半島の風景にどこか似ているとおっしゃっています。 それもそのはず、飛鳥寺建築に当たっては数多くの渡来人が活躍したと言われています。大陸の匂いを感じさせる飛鳥寺。日本の中の日本でありながら、 インターナショナルな風をも感じさせる魅力的なお寺です。